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2022年8月4日

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愛知県最低賃金の答申について

愛知地方最低賃金審議会において、本年の愛知県最低賃金を昨年より31円引き上げ、986円とする答申がなされました。

 

コロナ感染症との闘いも3年目に入り、感染症拡大防止のための対策をとりつつも、社会経済を活性化していくことが重要な時期を迎えています。この間、企業も懸命の経営努力により、緩やかながら業績回復の方向を見出しつつあり、足元の物価高騰に対して、賃金を引き上げていくことの必要性は多くの経営者の中で共有されているところです。ただ、急激な円安などを背景にした原燃料をはじめとする物価上昇圧力や、新型コロナの感染第7波到来による景気減速懸念など、経営改善に向けた環境はますます厳しくなっています。

 

 経営側としては賃金引き上げの必要性を理解した上で、最低賃金について『企業の生産性向上・経営改善によって原資を確保することを前提に、それに見合う適正な引き上げ幅を、公労使の丁寧な議論に基づき決定すべきである』と主張して参りました。

 

こうした中、当地の最低賃金は、第1次オイルショック時代以来の30円を超える引き上げ幅となりました。業績が回復途上の中小・小規模企業の中には、生産性向上のための設備・人材への投資原資が十分に確保できていない企業もあり、その事業継続がおびやかされ、雇用や地域経済にいっそう重大な影響が及ぶことが懸念されます。

 

行政に対しては、為替を含め目下の物価高騰を緩和する措置、中小・小規模企業における生産性向上や価格転嫁を含む取引の適正化へ向けた、適切な支援策を具体化し、速やかに実行されますことを強く要望します。

 

                             202284

                  愛知県経営者協会

                   会長 大島  卓