会長コメント

  1. ホーム
  2. 会長コメント一覧
  3. 愛知県最低賃金の答申について

2025年8月21日

コメント

愛知県最低賃金の答申について

愛知県最低賃金の答申を受けて愛知地方最低賃金審議会において、本年の愛知県最低賃金を昨年より63円引き上げ、1,140円とする旨の答申がなされました。

 

米国の関税措置や地域紛争など国際情勢の動向により、今後、当地域の経営環境がますます厳しさを増していく中での答申となります。

経営側としては、賃金引き上げの必要性・重要性を十分に理解したうえで、最低賃金の決定にあたっては、企業の生産性向上や経営改善によって原資を確保することを前提とし、それに見合う適正な引き上げ幅を、公労使による丁寧な議論を経て決定すべきとの立場をこれまで主張してまいりました。

 

今回の答申により、当地の最低賃金の引き上げ幅は60円台に達し、過去最高水準となりました。しかし、依然として業績回復や価格転嫁が十分に進んでいない中小・小規模企業の中には、人材や設備等への投資原資の確保が困難であり、人材確保や流出防止のため、やむを得ず「防衛的に」賃金の引き上げを行っている企業も少なくありません。最低賃金の急激な引き上げは、こうした企業の事業継続を脅かし、地域経済や雇用に深刻な影響を及ぼすことが懸念されます。

 

愛知県で既に取り組んでおられる米国の関税措置に対応する緊急対策パッケージ(相談窓口の拡充、無料での専門家派遣、中小企業への弾力的な資金繰り支援)の活用促進に加え、成長と分配の好循環に向けて政府・行政機関による税制面や助成金等の支援強化を引き続きお願い申し上げます。

 

また、日本経済の基盤である中小企業が新たな付加価値を創出し、競争力を高めるためには、労務費の適正な価格転嫁を含む「パートナーシップ構築宣言」の実効性向上が欠かせません。

当協会としても、政府、愛知県、愛知労働局との連携および会員企業との対話を一層強化し、中小企業の現場を元気にする取り組みを加速してまいります。

                                    

2025821

                    愛知県経営者協会

                会長 有馬 浩二