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トップページ > Employer - 2009年5月

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「つるま公園100周年」

名古屋鉄道株式会社 代表取締役社長 木下 栄一郎(キノシタ エイイチロウ)

木下社長
1941年 香川県生まれ
1964年  日本銀行に就職
1992〜1994年 同行 名古屋支店長
1998年 同行を退職
2001年 名古屋鉄道株式会社入社
2005年 同社 代表取締役社長
現在に至る

 八年前から始まった二度目の名古屋住まいで、つるま公園は毎日散歩に行く場所として、私の最もなじみ深く、愛着のある所となった。桜の名所として最初にこの公園の名前を耳にしたのは、日銀支店長として勤務していた17年前のことである。名古屋通を自認する一人の部下が「鶴舞と書いて駅の名前は"つるまい"と読むが、公園は"つるま"と呼ばなければダメですよ」と、教えてくれた。何故そうなるのか得心がつかないでいる間に、何かの本に「正しくは"つるみゃあ"と発音し、それが外から来た人には"つるまい"と聞こえたり、"つるま"と聞こえたりするのだ」との珍説が書かれてあり、ますます混迷の気持ちが強まったこともあった。
 今回昭和区に住むようになって、区が発刊したパンフレットでこの公園の正しい起源を知ることができた。それによると、明治時代に博覧会開催の目的で、もともと "つるま"と呼ばれていた沼沢地を新堀川の掘削土によって埋立てて公園として整備し、「鶴舞公園」の字を当てた、とのことである。長年の疑問が氷解し、本当に嬉しくなった。公園が完成したのは1909年のことだそうで、今年が丁度百周年ということになる。今、公園では記念のビアガーデンが設けられたりして、例年より多少華やかな気分が演出されている。
 つるま公園の一番の特徴は「何でもあり」とでも言うか、色々なものがここに詰め込まれていることではないかと思う。洋風公園と日本庭園とが共存するのは、設計者自身の元々の意図であったようだが、その後、公会堂、図書館、茶室、緑化センターなどが次々に建てられた。さらに、陸上競技場や野球場、テニスコートにパターゴルフなど公園とは無関係な施設までが併設されることとなっている。おそらくこれは、その時代々々の流行や市民の希望に対応せざるを得ないパブリック・プレイスの宿命と言うことなのかも知れない。この結果、全体としての印象がやや雑然として、公園としての統一感に欠けるように見えるのは残念に思う点である。
 しかしそれでも、つるま公園が大都市名古屋の貴重な緑地ゾーンとして、市民に大きな効用を提供していることは確かである。利用者として、好ましく感ずることを以下に列挙してみたい。
 まず第一は桜の魅力ということになろうが、その他にも春から夏にかけてはチューリップ、バラ、花菖蒲、蓮など間断なく花の美しさを楽しめる。第二は、樹木の種類が豊富で、しかも亭々とした大木が多いこと。これは一年を通しての魅力である。第三は、全体として名園とは言えなくても、所々、部分々々に「これは」と思えるような良い景色にめぐり合えること。お気に入りのスポットは季節毎に変り、私だけの美意識が客観性のある評価と言えるかどうかわからないが、寒い冬でも散歩に出かける誘因の一つになっている。
 そして最大の魅力は、ここには何時も多くの利用者、とりわけ高齢の方々が沢山いらっしゃることである。公園は市民に利用されてこそ、その価値があるとすれば、鶴舞公園は現在幸せな百歳を迎えていると言って良いであろう。

(次号6月号は、矢作建設工業株式会社 代表取締役社長 山田文男様にお願い致します)