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2021年8月5日

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愛知県最低賃金の答申について

 愛知地方最低賃金審議会において、本年の愛知県最低賃金を昨年より28円引き上げ、955円とする答申がなされました。

 

コロナ禍を受け、未だ人の移動や会合に制限が課されるなか、特に宿泊・飲食等サービス業を中心に、回復の糸口がつかめない業種もあります。回復途上の製造業などでも、他国の感染拡大による取引先の稼働低迷など、グローバルなサプライチェーンでの不確実性が大きくなっており、企業を巡る経営環境はますます厳しくなっています。

 

経営側としては、昨年に続き、事業の継続と雇用の維持を最優先に取り組んでおり、『本年度の最低賃金は引き上げを実施できる状況ではない』との意見を主張して参りました。

 

こうしたなか、本年度の最低賃金は過去最高水準の引き上げ額になりました。経営資源に限りのある中小・小規模企業は、その事業継続がおびやかされ、雇用や地域経済にいっそう重大な影響が及ぶことが懸念されます。

 

行政に対しては、ワクチン供給の円滑化による接種の推進など、コロナ感染による医療逼迫の懸念を一刻も早く克服し、経済との両立の道筋を示されることと、中小・小規模企業における生産性向上や取引の適正化へ向けた、適切な支援策を具体化し、速やかに実行されますことを強く要望します。

 

 202185

 愛知県経営者協会 

   会長 大島  卓