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トップページ > 経営者訪問 - 2017年4月

経営者訪問

激震を超えて、より強くなる~皆様に支えられての「先憂後楽」~

武山鋳造株式会社 取締役社長 武山 光治

武山鋳造株式会社 取締役社長 武山 光治

先憂後楽

 私の「座右の銘」は『先憂後楽』でありますが、昨年4月に発生した熊本地震では、それを実感させられることが多々ありました。当社の主な製品である銑鉄鋳物は、熊本で生産しており、昨春発生した熊本地震の際は、私もその地におりました。
 4月14日の最初の地震の翌日に熊本入りしたのは当初からの業務日程でありましたが、翌16日未明に起きた地震では、深夜も稼働している工場の従業員の安否を確かめるために、停電で町中が真っ暗になった道を工場に向かいました。幸い夜勤中の従業員は皆、無事であったことを確認し、まずは胸をなでおろしました。
 経営者として、従業員の命が何よりも第一であることを、この時にあらためて実感したものでした。鋳物メーカーである当社の工場には、溶解炉があります。今般の地震では、従業員が傷を負うような事態は生じませんでしたが、状況によっては大変な事故になっていたことも考えられます。
 「災害に備える」ということで、熊本工場では非常用発電装置を設置しており、溶解炉の致命的な損傷は免れました。しかし、震災前は地震と縁遠い熊本で、震災時の送電停止に対応するための設備投資には否定的な声もありましたが、今回の地震では「先憂」が活きたわけです。このように大規模地震は経営者として様々なことを考えさせられる機会となりました。
 本震発生後の翌朝、工場内を見渡すと建屋、設備の損傷は激しく、復旧には相当な困難が予想されましたが、被災者でもあるはずの従業員が震災直後から多く出勤し、自分たちの職場の早期復旧のために動いてくれている姿には、深く感じ入るものがありました。また、取引先である豊田自動織機様からは多くの支援物資とともに、溶解炉の専門技術者も含め、多くの方々に復旧支援に来ていただき、操業の再開に向けた対応を迅速に進めることができました。
 この被災経験であらためて学んだことは、日々の業務に邁進する最中でも、将来に向けた設備投資に必要な実施計画、資金・人的パワーなどは、いつでも実行できるように準備を怠らず、そしてその時期が来た時に素早く判断し行動することの大切さでありました。

◆大切な信用と貴重な経験

 熊本地震からの復旧という体験で、私はこれまで以上に、経営者として一番大切なものは、人間としての信用であると一層思いを強くしました。顧客あっての会社であることはいうまでもありませんが、仕入先、取引金融機関、地域社会、そして社員の支えがあって会社が存続していること、そして、そういった人たちの力を存分に発揮していただくことで、自社が大きく発展していくことを忘れてはならないと思います。
 私が社長に就任した直後には、本社工場の閉鎖に伴う希望退職に関わる厳しい労使交渉を経験し、その後の財務の立て直しに取り掛かっていた時期に見舞われたリーマンショックで、厳しい経営状況となり絶望的な思いをしました。というのも私は社会人になった頃、勤務先がデミング賞の受審準備の最中であったことから、品質管理手法を学ぶ機会に恵まれ、ISOの審査員の資格も取得するなど、工場管理については色々な経験を積んできたつもりでしたが、労務管理や財務管理については、社長になって初めて取り組んだことばかりで大変苦労しました。しかし、多くの方々からの指導・助言をいただくことで乗り越えることができ、それ以来、労務管理や財務管理に精通した経営者を目標にしています。
 昨今は、コンプライアンス面での要求が高くなっています。経営者として益々精進していく所存であります。