中央最低賃金審議会目安に関する小委員会において、本年の地域別最低賃金引き上げ額を３０～３１円とする目安が示されました。

愛知県を含む各地域の最低賃金はこれから審議されますが、急激な円安などを背景にした物価上昇圧力や、新型コロナの感染第7波到来による景気減速懸念など、経営改善に向けた環境はますます厳しくなっています。業績が回復途上の中小・小規模企業の中には、生産性向上のための設備・人材への投資原資が十分に確保できていない企業もあります。目安として過去最高額の引き上げ幅が示されたことで、その事業継続や雇用など、地域経済にいっそう重大な影響が及ぶことが懸念されます。

　経営側としては賃金引き上げの必要性を理解した上で、最低賃金について『企業の生産性向上・経営改善によって原資を確保することを前提に、それに見合う適正な引き上げ幅に関して、公労使の丁寧な議論に基づく最低賃金引き上げ』を主張して参ります。

                             　　　2022年8月2日

　　　　　　　　　　　　　　　愛知県経営者協会

　　　　        　　　　　　　会長　大島 　卓