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トップページ > Employer - 2007年4月

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「温故知新」

日本特殊陶業株式会社 代表取締役社長 加藤倫朗(カトウ ノリオ)

大同学園 理事長
昭和18年3月24日生まれ
昭和40年3月 名古屋工業大学 窯業工学科卒業
昭和40年4月 日本特殊陶業株式会社 入社
平成 5年6月 同社 開発部長 兼 開発企画室長
平成 7年10月 同社 総合研究所開発部長兼 調査室長
平成 9年6月 同社 取締役
平成12年6月 同社 常務取締役
平成15年6月 同社 専務取締役
平成16年4月 同社 代表取締役社長
現在に至る

 温故知新。最近ではこの言葉を耳にすることがなくなった。世の中の変化が激しさを増すばかり故か、人々の新しさを追い求める性格によるものか、使い慣れた言葉のほうがやさしく感ずる私にはさびしいものがある。
 社長を拝命して3年を過ぎようとしている。就任時から当社のたどった足跡を見直し、目標とする指標を明確にすることに心がけてきた。自社に誇りを持ち社風を大事にしていこうと言うことで、社員のモチベーションは高まってきたのだと実感している。すなわち社員皆が創業以来70年を経過した間に形成された社風と、自分達に知らず知らずの間に身についた習慣の延長線で物事が進めば抵抗なく受け入れ、自発的に作業をするようになっただけでなく指標の修正までするようになったと考えられる。おかげさまでこの3年間順調に業績を更新でき、ありがたいことだと感謝している。
 当社は日本を除いても世界の26ヶ国・40ヶ所の拠点を有し、そのうちの12ヶ国にある15工場(1ヶ所は建設中)をベースにしてグローバルに活動している。この各拠点を見てみると、当然のことながらみな特色があって一様ではない。国情・地方・構成員などでローカル色が異なって面白い。そういう思いで昨今の騒がしい国際情勢を考えると、国の違いだけでなく民族・宗教・教育など文化の違いのほかに歴史の差が加わって一つの尺度で語れるわけはないのに、一方で普段の生活には経済が重要な位置付けにあって一定のルールが前面に出てくるので話が複雑になっているのだと解釈している。経済はさまざまな垣根を越えて行き交うのでどうしても一定のルールで縛ることとなり、度が過ぎると人は民族・宗教などの安心できる生活習慣へもどりたくなって問題を起こすのではないのかと思う。経済一辺倒は安易ではあるが争いも起きるので、他が生活習慣を犠牲にしなくてすませられる良い手法が必要なのだろう。これは大変難しいことであろうが変化の激しい世の中だけに考えておかねばならないことで、当社も世界の人々から愛されつづけるために心しなければならないことだと思っている。
 社員の生活を良くするには、お客様に満足していただいた結果として業績を向上させなければならないのは当たり前である。当社は産業界にあって製造・販売を生業にしているわけであるからいつまでもお使いいただける物作りが第一で、つぎに他の業種との協業で業務拡大ができないか、さらには時代が求める新しいビジネスを創出することと考え、情報収集と研究開発をしている。ところが順調に進展すれば幸せこのうえもないのであるがなかなか思うようなスピードにならず、やっと現業の足元を固めているに過ぎない。
 『温故知新』。入社当時を思い出すと、当社は小規模・少人数ながら世界展開に目を向けて事業拡大に精を出していた時代だった。みんな未知の世界に向かって精一杯働いていた。そのことを思い出すとすべては人で、その本質は変わっていないのだとあらためて考えさせられる。社会に貢献しさらに社業を発展させてもらうためには、伝統を理解できかつ時流の変化に適応できる人に托せば良いのかと思っている。

(次号5月号は、竹田印刷株式会社 取締役社長 斎藤正俊様にお願い致します。)