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「縁に導かれ」

株式会社 名学館 代表取締役 佐藤 剛司(さとう たけし)

株式会社 名学館 代表取締役
昭和38年 4月 生まれ
昭和63年 3月 名古屋市天白区に個人塾を開業
平成 2年10月 有限会社 藤総合学園設立 代表取締役就任
平成10年10月 株式会社 名学館に改組、商号変更
現在に至る

 愛知県経営者協会の会員の皆様には日頃より何かとご指導を賜り、有難う御座います。この誌面をお借りし、厚く御礼申し上げます。

 私は少年時代、周囲の大人では手のつけられない、俗にいう「悪(ワル)」でした。

 そうした私を、正面から受け止め、存在を認め、更生をさせていただいたのは、学校の先生でした。真剣に叱っていただき、そして「可能性」を気づかせていただきました。その瞬間(とき)から、小さい頃から感じていた「ビッグなひとになりたい」というぼんやりした夢が、「会社の社長になりたい」という夢に変わりました。

 社会に出てからは、一旦サラリーマン生活を送っていましたが、不慮の大事故に遭い、長期にわたる入院生活を余儀なくされました。その入院生活中、「たった一回きりの人生だから、自分がしたいこと、「夢」=「会社の社長になりたい」=「あの少年時代に感じたもの、つまり、人は人でかわる」ということを再現したい、「人のためによりよく生きたい」、そう、「塾」をはじめようと結論付けました。そうして、会社を辞め、「塾」を開業しました。

 こうして、学習塾をはじめましたが、世の中は集団型で進学実績を追い求める塾が多く、社会もそうした風潮になっておりました。しかしながら、「個」へのこだわりをもち、FACE TOFACEで情熱がこもった指導ができる体制が必要と感じていました。自分がかつてそうしてもらったように。そうして私は、「わかりませんは大歓迎!!」というキャッチフレーズを柱に、子供達の笑顔や保護者の信頼を得るための近道と考え、今も、この「個別指導」を続けてまいりました。  その後、私の教育理念=「誰にだって可能性がある」、「ひとはひとによって変われる」という実践を全国に拡大したいと思いはじめました。

 しかし、資金もなければ、多くの人材をかかえることもできませんでした。考え抜いた結果、「フランチャイズ」化ということにたどりつき、一からフランチャイズを勉強し、6年前から展開をはじめました。私と同じく子供に対する愛情や教育に熱い気持ちを持った方々にフランチャイズ加盟をしていただき、今では、直営校とフランチャイズ校を含め、全国で160校舎を展開することができました。なかには、法人企業で、企業の社会的責任の一環として、この塾事業を展開されている法人もおられ、教育に関する関心の高さを感じます。

 私の性格を自身で分析することは気恥ずかしいのですが、「他人が無理」と言われたものにあえて、チャレンジしてみる傾向があります。その代表例が、全国展開している塾としては初めて国際品質規格であるISO9001の認証取得や未来ある子供達の安全を守る「こども110番の家」を全校舎で応援、そして日本証券業協会が運営しているグリーンシートへの株式公開。社員が20名程の小さな会社ですが、夢に向かう志の大きさだけは負けません。

 しかしながら私は、こうしたことも人の「縁」の延長線であると考えております。全てのことが私一人では成し遂げることはできません。私の座右の銘は「一期一会」でありますが、この言葉は、私がいわゆる「悪(ワル)」だった少年時代に、とことん面倒をみていただいた恩師からいただいた言葉です。私は、素直に、貪欲にこの言葉の通り、実践してまいりました。そうした結果が、私を支えていただける方が多くなり、「夢」をひとつひとつ叶えることができました。私のこうした生き方が、私の「出世の本懐」であるのではないかと思っております。一人ひとりを大切にする「個別指導」の学習塾を拡げること、一人ひとりの出会いを大切にする生き方を続けることや「縁」を築いていくこと、つまり、「縁(えにし)に導かれ」て、その結果、社会貢献へとつながればこれほど喜ばしいことはありません。