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「チャレンジ・スピリット」

株式会社槌屋 取締役社長 大原 康之(おおはら やすゆき)

昭和18年7月28日生まれ
昭和41年03月 早稲田大学第一政治経済学部卒業
昭和41年04月 株式会社 槌屋 入社
昭和43年10月 株式会社 槌屋 取締役
昭和45年02月 米国コロンビア大学院MBA修了
昭和50年06月 株式会社 槌屋 専務取締役
平成元年02月 株式会社 槌屋 取締役社長
槌屋グループ各社 役員を兼任
現在に至る

 我が国がバブル経済崩壊からデフレ経済に移行し、大型倒産や大量失業が進行しつつある不況のなかで、株式会社槌屋は一昨年創立50周年を祝うことができた。その記念事業の1つとして、創業以来50年目にして初めて社史を「創造と挑戦」と題して半世紀の歩みを刊行することが出来た。創業期の当社の経営の原点に立ち返り歴史的事実を正確に後継者達に伝えるとともに、とりわけ50年間に培われたツチヤ・スピリットを伝承したかったからである。
 それまで過去を振り返る余裕も正直言って無かったが、この社史の編纂の過程で、新しい事実の発見や現在のツチヤ・スピリットの原点からその醸成に到る道のりを、少なからず把握できたことは大きな収穫であった。とりわけ、当社の経営に多大な影響をもたらしたのは米国のデュポン社と3M社との出合いであり、そして当初からのお得意先となって頂いたトヨタ自動車工業との取り引きであった。デュポン社は今年創業200周年を迎えた、世界NO.1のグローバル・サイエンス・カンパニーであり、又、3M社も今年創業100周年を迎えた、広く世界に知られたエクセレント・カンパニーである。設立間もない当社が当時から巨大企業であった両社と取り引きが出来たのは先代社長が 塗装技術者であり、そのような技術ノウハウをもった代理店を探していたことに起因する。いまにしてみれば、極めて幸運な出合いであった。自動車産業の黎明期において、両社からの輸入化学製品がトヨタ車の性能や生産性向上のために多く使われた。
 以後、50年間に亘る信頼関係と、パートナーシップの構築を通して、多くを学び修得することにより当社の基本姿勢が形成されていった。企業規模には多大の差はあるが、小粒なりのツチヤ・スピリットが醸成されていったのである。それはハングリー精神と自己変革により、絶え間なく創造と挑戦に立ち向かっていくチャレンジ・スピリットである。
 このスピリットを糧に当社の事業も、トヨタ自動車の指導も頂きながら製造分野にも進出し、多角化することにより、槌屋本社を中核に海外を含め製造子会社12社、販売子会社3社をもつ中小企業集団にまで成長した。
 このように世界的な超優良会社3社とのお付き合いのお陰で、自動車関連はもとよりOA機器、家電、航空機、IT関連分野などに於ける我が国を代表する企業とも取り引きができるようになった。
 今後、新たなる50年をめざして、ツチヤ・スピリットを基軸に創造と破壊を繰り返しながら強い企業集団を構築して行きたい。そのためには、それぞれが企業規模は小さくとも「山椒は小粒でもピリリと辛い」独自の技術と製品を持った企業を目指して、常に経営環境の変化に迅速且つ柔軟に対応できるよう育成して行きたい。

(次号10月号は、(株)東郷製作所 取締役社長 相羽 繁生 様にお願いいたします。)