特集 「自立型人材の育成」
今回の特集では、「自律型人材の育成」をテーマとして取り上げます。
企業の競争力を向上させていくためには、社員個々の能力を高めて、貢献度の高い人材を育成して行くことが不可欠です。昨今では、企業を取り巻く環境の変化、成果主義人事制度の導入、仕事の質、あるいは会社の求める人材像の変化などにより、従来の会社主導型の人材育成での対応は難しくなり、自律型人材育成システムの構築は各企業の喫緊の課題となっております。
そこで、第1部では、“自律型”人材を育成していくためには、会社はどのような仕組みを構築していくべきかについて、学校法人産業能率大学の杉原徹哉様から解説いただきます。そして、第2部では人材育成の取組みに関する企業事例として、株式会社デンソー様を紹介致します。
<PART1>
自律型人材をどう育てるか
学校法人産業能率大学総合研究所 ソリューションシステム開発部 次世代リーダー育成ソリューションセンター長 杉原 徹哉
求められる自立型の人材
「自発的に行動し、自らを高めようとする人材」「自ら考え、行動できる自律型人材」「自律・自立型の人材」。昨今の企業が求める人材像にはこうした表現が並ぶ。日本経団連が昨年6月に発表した「主体的なキャリア形成の必要性と支援のあり方〜組織と個人の視点のマッチング〜」においても、自律型人材の必要性が強調されている。今、多くの日本企業は「自律(立)型の人材」を求めているのである。ちなみに「自立」は「他の助けや支配なしに自分一人の力で物事を行うこと」であり、「自律」は「他からの支配や助力を受けず、自分の行動を自分の立てた規律に従って正しく規制すること」(大辞林第二版より)を意味する。以降では、煩雑さをさけるために、両方の意味を込めて「自律」で統一したい。
さて、では、なぜ今日本企業は「自律型の人材」の必要性を強く感じているのであろうか。あらためてではあるが、その背景を確認しておきたい。
自律型人材が求められる背景
第一の理由は外部環境の要請である。少子高齢化の進展、メガコンペティション時代の到来、加速化する技術革新、多様化する顧客ニーズなど、社会的な構造も含めて企業を取り巻く環境に大きな変化が生じている。その変化は従来にも増して大きく、かつ速くなっており、先行きは不透明で見通しにくい。P.F. ドラッカーの言葉を借りれば、「自信を持って予測できることは、未来は予測しがたい方向に変化するということだけ」であり、これまでの延長線上で仕事を進めることが難しい時代でもある。そうした状況では、逐一上位者が判断して仕事を進めていたのでは変化のスピードに追いついていくことが難しい。また、過去の知識や経験が活かしにくく、上位者といえども必ずしも適切な判断ができるとは限らない。そのため、社員一人ひとりが自ら主体的に判断しながら仕事を進めていく必要がある。仕事をより良く進める方法は、その仕事に最も近いところにいる人が知っているのである。
これは何もホワイトカラーに限ったことではない。グローバルな競争にさらされ、多様化する顧客ニーズへの対応に追われる、ものづくりの現場でも同様である。例えば、セル生産の導入などの生産システムの革新にしても、現場の自発的な取り組みや創意工夫がなければ効果はあがらない。現場の社員一人ひとりが、「どうやるか」だけではなく、「何をやるべきか」まで考えることが必要になる。
第二の理由は内部からの要請である。バブル崩壊後、日本企業は人材マネジメントの変革を進めてきた。基本的な潮流としては、「個人が組織に依存する関係」から、「組織と個人の対等な関係」へ転換を図ろうとするものであり、企業は組織への過度な依存からの脱却を促すために、個人の自律を促す必要があった。なぜなら、組織と個人が対等な関係を構築するためには、「個の自律」が不可欠だからである。
このように、近年日本企業は外と内の2つの方向からの要請に対応するために、社員の自律を従来にも増して強く求め始めた。では、自律型の社員を育成するためにはどのようにすれば良いのだろうか。
社員の自律性を引き出すマネジャーとコーチを育成する
人材育成の主体者は現場であり、メンバーの自律性を引き出していくカギを握るのは現場のマネジャーである。大切なのは、マネジャーが人材育成のスタンスを「教える」から「促進する・支援する」に転換していくことだ(表1参照)。メンバーをただ教えられた内容を学ぶだけの「受け身の存在」と見ることは、時に自律性や主体性を阻害するからである。マネジャーは、メンバーを「自ら能動的かつ主体的に学ぶ存在」として捉え、自ら学ぶ意欲を持つように働きかけ、支援していくことが求められる。現場のマネジャーが人材育成に対する基本的な考え方を転換し、一人ひとりの自律性を引き出すような働きかけができるかどうかが、社員の自律性を高めるための重要なポイントである。次に重要なのはコーチの育成だ。昨今若手の育成に悩んでいる企業は多い。「最近の若手社員は言われたことしかやらない」「マニュアル的で自分で考えない」といった声もよく耳にする。一般にこうした問題は受け手側、つまり若手社員側の問題として捉えられがちだ。しかし、実はこれは教える側の問題でもある。つまり、教える側が学ぶ側の自律性や主体性を引き出せていないのである。
2007年問題に直面し、多くの企業では、ベテランから若手社員への技能伝承が課題となっている。しかし、必ずしもスムーズに進んでいるとはいえない。名選手必ずしも名コーチならず。優れた技能を持つ社員が必ずしも指導が得意とは限らない。技能伝承をスムーズに進めるためにも、「学ばせ上手」をつくることが重要になる。もちろん、これは技能伝承に限ったことではない。企業内のOJT全般に共通した課題である。変化の激しい今日においては、これまでになかったような状況や課題に直面することも多く、コーチ役でも教えることはできない局面が増える。そうした場面では、相手の主体性を引き出しながら、共に考え、学ぶような関わり方も求められる。
こうした背景から、実際に我々も多くの企業でコーチの育成に携わっている。そこでは指導の役割を担う人々に、仕事を指導するための方法論である「ビジネスコーチング」の考え方とスキルを習得してもらう。自分自身が習熟している仕事から、自分自身も全く経験やノウハウがないような仕事に至るまで、仕事の特性や組織側の意図に合わせた指導方法や相手の個性に応じた働きかけのポイントを実際の仕事場面を想定しながら具体的に学んでいく。個々の場面に合わせて3つのコーチングスキル(状況説明・発問・傾聴)を使いこなしながら、相手の主体性や自律性を引き出し、仕事そのものに内発的に動機づけていくことができるコーチを育成するのである(表2参照)。


「自立」の落とし穴
ただし、社員の自律を促すにあたって、注意しておきたいのは、その副作用である。自律といっても、個人個人がそれぞれ自己の考えだけで勝手に行動していたのでは、組織として総合力を発揮することはできない。その意味で、「個の自律」は組織にとって遠心力として働く面がある。成果主義の導入等を経て、個人主義が横行し、チームとして助け合う風土が失われたというような事態は、(仕組みの問題もあるにせよ)こうした個の自律に伴う副作用のあらわれの一つと見ることもできるだろう。そうした事態に陥るのを避けるためには、自律した個を束ね、組織としての力を最大化するための仕組みや働きかけが必要になる。過度な統制は自律性を阻害する、さりとて単に自律を高めればよいというわけでもない。「自律」と「統合」のバランスをいかにとるかが、人材マネジメント上の要諦となる。
その意味で、自律した個を束ねるためには、組織としての使命や目指す方向性、中心的な価値などを明確に示し、共感と納得を獲得することが重要になる。そうした方向づけがなされていなければ、自律した社員をつなぎとめ、組織としての一体感を保つことは難しいからである。自律型の人材の育成にあたっては、こうした点にも留意しておきたい。
自律型人材を育成するための4つのアプローチ
求める人材像で「自律型人材」を謳い、自律性の高い社員を育成しようとしているが、組織は中央集権的で、現場は常に本社の指示を仰ぎ、個人の仕事上でも自律性を発揮するような機会はほとんどない。こんな状況ではいくら育成だけで努力しても大きな効果は望むべくもない。 その意味で、自律型の人材を育成するには、人に対する直接的な働きかけだけではなく、仕組み面も含めた複合的なアプローチが必要になる。表3は働きかけの対象(対組織、対個人)と働きかけの方法(直接、間接)の2軸で自律型の人材を育成するためのアプローチを整理したものである。第一象限は、組織全体を対象に間接的に手を打つもので、組織構造を改革していくことだ。権限をより現場に近いレベルに委譲し、中央集権的な組織構造から自律分散型の組織構造へ転換を図るアプローチである。いくら自律型の人材を求めても、組織自体が自律的に行動することが可能な仕組みでなければ、社員の自律度が高まることは期待しにくい。
第二象限は、組織全体を対象に直接的に手を打つもので、組織風土を革新していくことだ。組織として個人に自律を求めることを明確にした上で、トップマネジメントを中心に、それを組織全体に対して継続的に発信し、「自律」を重視する風土を形成していく。合わせて、組織として将来目指すべき姿(ビジョン)や守るべき価値(バリュー)を浸透させることで、自律した個人を束ね、組織としての一体感を醸成していくことも重要である。前述したように、これは自律した個を統合するための大切なポイントである。
第三象限は、個人に対して直接的に手を打つもので、ミドルのマネジメントスタイルの変革やコーチの育成、メンバーの意識変革などである。前述したように個を最大限に活かすマネジメントスタイルに転換を図ったり、若手の自律性を引き出すような指導役を育成する。また、メンバーに対しても0FF-JTや日常の仕事場面におけるマネジャーやコーチ役の働きかけ等を通じて、自律性の発揮を促していく。
第四象限は、社員個人に対して間接的に手を打つもので、職務再設計、人事制度改革、教育体系再構築などである。個人が担当する仕事や裁量の幅の拡大、社内FA・公募制度の導入等の個人が自律的にキャリアを選択できる仕組みの整備、自律的なキャリア形成を促進するための育成プログラムや選択型教育制度の導入、個人の自律性を評価に反映する仕組みの整備などを行う。ここでも自律と統合のバランスは重要である。例えば教育体系だが、自律性を引き出すために、全て個人の選択に任せる仕組みにすれば良いというわけではない。組織として共通に持つべき考え方や価値観などは、しっかりと階層別の一律教育などで徹底していくことも必要になる。
当然のことながら、これら4つのアプローチはそれぞれが相互に関連しあっており、自社の状況を見ながら複合的に手を打っていかなければならない。
例えば、組織の機動性を高める狙いから、フラット化を進めてきたものの、必ずしも社員の意識が追いついていないようなケースもある。組織診断を実施してみると、上意下達の風土に加え、マネジャー層はプレーヤーの意識が強く、管理スパンの広がりに対応できていない。また、若手層の仕事に対するコミットメントが低く、中堅のリーダークラスの対人的な能力も低い。いわば構造的な改革にソフト面が追いついていない状況だ。そこで、“組織がめざすべき方向性と改革のねらいをあらためて組織全体に浸透させる”“マネジャー層に対して組織診断結果のフィードバックを行い、マネジメントスタイルの転換を促す”“若手を動機づけ、自律性を引き出すための指導役として中堅リーダークラスを明確に位置づけ、育成していく”、など直接的なアプローチを強化することによって、次第に社員の自律性を高め、組織全体の機動性、自律性の向上につなげていった。 一足飛びに仕組みをかえると逆効果になることもある。自社の社員の自律度を見極めながら段階的に進めていかなければならない。

自律性の高い組織を実現するために
いずれにしても重要なことは、仕組みと直接的な働きかけの両面から複合的に手を打っていくことだ。どちらを優先するということではなく、複合的に手を打つことで、それらが相互に影響し合いながら組織全体の自律性が高まってくる。そうなれば、そこで育つ社員は、組織に適応していくプロセスを通じて、自然と自律性の高い人材になっていく。こうした好循環を生み出し、促進していくことが大切である。大きな時代の変化を迎えている現在、社員一人ひとりの個性や能力を最大限に発揮させつつ、いかにそれを組織全体の力に統合していくことが重要になってきている。自律した強い個人が集い、それぞれが個性を発揮しながらも全体として調和した組織こそがこれからの時代を勝ち抜いていくことができるのではないだろうか。
<PART2>
株式会社デンソー 『人材育成における新たな課題と対応』
はじめに
当社は、多岐に亘る自動車部品の開発から生産までを手掛ける「モノづくり」の会社である。国内(66社)と海外(113社)を合わせたデンソーグループとしての従業員数は10万6千人(国内5・5万人、海外5・1万人)となっている。2004年に策定した「DENSO VISION 2015」の実現に向け、グループ従業員一人ひとりの知恵で進化する企業となるべく、人材育成に関わる取り組みを強化しつつある。
これまでの取り組み■
当社における人材育成の基本的な考え方を一言で表すならば、「モノづくりの力を持続的に高めるために、長期雇用を大前提として中長期的視点から従業員一人ひとりを徹底的に育成する」ということに尽きる。育成方法はOJTを基本としており、OFF│JTはそれを補完するものと捉えている。
90年代以降、日本中の多くの企業が成果主義を導入し、当社も賃金・賞与における成果反映を取り入れてきたが、土台を成す目標管理・評価制度については、個々人の能力伸展に重点を置き目標を設定するとともに、結果だけでなくプロセスを重視して評価を行うことを徹底してきた。尚、目標設定にあたっては、自らの業務上の目標に加えて全員が必ず「後進育成」に関わる目標を織り込むことをルール化している。「後進育成は(管理者だけでなく)全員の役割」という会社としてのメッセージを込めたもので、当社の特徴のひとつといえる。
また、人材を育成するには、各々の担当業務においてストレッチした目標に挑戦させるだけでなく、幅広い実践経験を積ませることも重要である。当社では、毎年個々人が自らのキャリア希望(短期・長期)を上司に申告し、上司・部下合意のもとで育成ローテーションを実施する仕組みがあるが、これを補完し異動を一層活発化させるために、98年以降「社内人材公募制度」「FAローテーション制度」を導入した。異動に関して上司の拒否権を認めないという点では新たな試みであるが、一人ひとりの意欲・意向を尊重した形でキャリア形成・人材育成を図るという意味では、これまで大切にしてきた考え方に立脚した施策でもある。(図1参照)
OFF│JTについては、長年にわたり職種別・階層別に教育体系の整備・充実を図ってきたが、職場の育成ニーズと研修内容が乖離しないよう、関係機能部門と各事業部が一同に会して議論する職種別育成部会(事務・国際、技術、技能)を定期的に開催し、教育体系及び研修内容を企画するという進め方をしている。
尚、職場ニーズを反映する形で毎年研修の充実を図ってきた結果、現在ではデンソー単独での年間受講者数は延べ9万人、年間受講時間は108万時間となっている。
以上のような従業員全体に関わる育成施策に加え、2002年以降はコア人材育成プログラムを順次立ち上げてきた。現在、コア人材のカテゴリーは「経営幹部人材」「技術スペシャリスト人材」「工場マネジメント人材」の3つあるが、いずれもOFF│JTだけでなく、OJTを重視している点が当社のプログラムの特徴である。具体的には、経営幹部候補には1つ上のポジションを想定したストレッチアサインメントを付与し、技術スペシャリスト人材には当該技術分野強化に向けたグランドデザインを策定させた上で、各々課題克服に挑戦してもらっている。また、工場マネジメント人材については技術者・技能者双方から輩出されるよう各々の必要キャリアを明確化するなど、いずれも実践を通じて育つ工夫をしながら運用にあたっている。

新たな課題と対応
以上のように、これまでも人材育成の重要性を十分認識し、様々な取り組みを進めてきたが、環境変化とともに近年新たな課題が顕在化してきた。これまでの取り組みを継続しつつ、以下の対応に着手しつつある。
[1]国内
次世代商品・システムの開発競争激化や予想を超えた事業拡大に対応すべく、「実戦力確保と迅速な意思決定を狙った組織のフラット化」「効率を最優先した業務の分業化・細分化」「外部人材の活用拡大」等を進めてきた結果、一定の成果を得られた反面それらは「きめ細やかなマネジメントの欠如」「業務の幅の狭小化」「基礎的業務の経験不足」を招き、「チームワーク(コミュニケーション、後進育成意識)の低下」までもが懸念されるようになってきた。このことは「人材育成の基盤であるOJTの弱体化」を意味するに他ならず、現在、再強化に向けた取り組みに着手しつつある。具体的には「OJTといっても職場任せにせず、全社的なサポート施策を推進し再強化を図ること」と、「スキルだけでなく、やる気・価値観も加え、総合的に職場をサポートすること」をポイントに、以下施策の具体化を進めているところである。(図2参照)

@管理スパンの縮小
・きめ細やかな業務管理・部下指導を実現するために、従来組織の下に小規模グループ(5〜10名)を
編成しリーダーを設置
A管理者の部下育成力強化
・戦略形成力偏重を改め、組織活性力を重視した研修を復活させるとともに、管理職昇格アセスメント
の評価基準等も同様に見直す
B管理者のマネジメント行動変革
・全従業員のやる気とその要因を調査し、組織単位毎に分析・フィードバックすることで、部下のやる気
を引き出すマネジメント行動への変革を促す
(2)一般従業員へのアプローチ
@計画的育成ローテーションの促進
・機能別・職能資格別に求める人材像と必要知識・経験を明確化し、育成のためのローテーションを
活発化させる更に、コア人材については全社視点で強制的にローテーションを行う
A一通り業務経験の意図的付与(技術部門)
・製図・実験等の基礎的業務を外部人材任せとせず、入社後3年間は技術者として必要な実務を一通り
経験させる
BOJT指導者の育成力強化
・先輩社員が新入社員一人ひとりの中期能力向上計画を作成した上でマインド・スキルの両面から
指導できるよう、「OJTのやり方」を明文化するとともに、OJT指導者研修を強化
(3)職場全体へのアプローチ
@デンソースピリットの浸透
・先輩から受け継いできた価値観(先進、信頼、総智・総力)を形式知化し、継続的な対話活動を通じて
浸透を図る。
[2] 海外
海外での事業拡大に伴い、現地人材の育成も大きな課題となっている。現地人材の成長を妨げている要因は多岐に亘るが、海外から声を吸い上げてみると「デンソー流の仕事の仕方が理解し難く身につかない」「幹部ポストの多くは日本人出向者が占めており、昇進の可能性が小さいためやる気が湧かない」「日本人出向者の多くは管理者として赴任するにも関わらず、実務の取り回しに終始し部下を育成しない」「日本人出向者のコミュニケーション能力が不足し上手く指導できていない」という実態が明らかになった。こうした問題を解決するために、現在、現地人材・日本人双方へのアプローチを強化しつつある。
(1)現地人材へのアプローチ
@デンソースピリットの浸透(前述)
Aグローバル標準教育の整備
・現地人材にデンソー流の仕事の仕方やモノづくりを理解・体得してもらうために、これまで培ってきたノウ
ハウを形式知化した上で実践型の研修を立ち上げ
B幹部ポストへの登用施策の推進
・海外拠点の経営幹部候補向け育成プログラムを立ち上げるとともに、世界共通の人事管理プロセス
(目標管理・評価等)を適用し、登用を促進
(2)日本人へのアプローチ
@出向者の役割明確化
・出向者個々人のミッションを業務と現地人材育成の両面から作成し、本人・派遣元職場・出向先拠点合意
のもと毎年の目標管理・評価に反映
Aダイレクトコミュニケーションの推進
・語学力及び異文化理解力の底上げを図るための諸施策を、出向者の赴任前教育だけでなく階層別教育
等にも織り込み実施
おわりに
人材育成における新たな課題と対応を紹介してきた。「管理スパンの縮小」「デンソースピリットの浸透」「ダイレクトコミュニケーションの推進」等、一見すると各々異なる目的を達成するための施策と思われるかもしれないが、当社では人材育成、とりわけOJTを再強化するための総合的な環境整備策と位置づけている。「DENSO VISION 2015」実現のためには従業員一人ひとりの成長が不可欠であり、各々の施策がより実効あるものとなるよう、職場の実情を踏まえながら具体化を進めていく。

