第59回 定時会員総会
−新会長に、岡部弘・(株)デンソー会長を選任−
−平成17年度の事業計画を承認−
第59回定時会員総会を、5月23日名古屋商工会議所ビル大ホールで開催し、会員企業から180名が出席した。
総会は、柴田会長の開会挨拶に続いて審議に入り、平成16年度事業報告ならびに収支決算の報告、矢野武監事(新東工業兜實長)の監査報告が行なわれ、満場一致で承認された。引き続き、平成17年度事業計画案ならびに収支予算案が審議され、原案どおり承認された。
続いて役員選任案が審議され、満場一致で原案どおり承認された。役員改選については、平成13年5月から2期4年間にわたり、会長をお務めいただいた柴田昌治会長が退任され、その後任として岡部弘・潟fンソー会長が新しく本会13代会長に就任された。
このほか、副会長についても清水定彦・東邦ガス椛樺k役がご退任され、新たに水野耕太郎・東邦ガス且ミ長、松下雋・日本ガイシ且ミ長の2名が副会長に就任された。
柴田会長は退任の挨拶で「4年前に会長に就任し、また、日本経団連の副会長の一人として地方を代表し、人事労務に関る問題を担当する役割を与えられたが、今日まで会長としてやってくることができたのは会員の皆様のご支援の賜物と感謝している。日本経団連副会長としてはあと1年任期が残っており、経営労働政策委員会の委員長として、労使関係の問題にもかかわっていくことになっている。岡部新会長のもと、愛知県経営者協会の今後の更なる発展と皆様方の会社のますますのご隆盛を祈念している。」と述べられた。
また、岡部新会長は「歴代会長や諸先輩方が目指してこられた“お役に立つ愛経協”という基本理念はしっかりと受け継ぎ、より一層の発展のため努力していきたい」と述べられ、特に「これからは人材力の差が経営に大きな影響を与える時代となってくるため、企業における人材育成について、重要な活動項目としていかなければならない」と強調された。また本会が“労使関係の健全な発展と勤労者福祉の推進”を使命として設立された伝統を踏まえて、「労使間の諸課題についても適切な対応ができるように尽力をしていきたい」と就任の挨拶を述べられた。
なお、岡部新会長は、5月25日開催の日本経団連の「地方団体長会議」において、地方団体長会副議長として推挙され、翌26日開催の日本経団連総会において承認されました。
以上の審議の他、新入会員の承認、ならびに公職委員の推薦についても諮られ、いずれも異議なく承認された。
新年度の事業計画については、平成16年度〜18年度の中期活動計画に基づいて策定した。この中期計画は「人材の最適活用」、「事業活動の最適化」、「企業の永続性確保・社会的責任の達成」を3つの柱に掲げ、すべての課題に共通する重要な視点として「労使のパートナーシップの堅持」としている。本年度の事業はこの3ヵ年計画に基づき重点活動を実施していくが、計画では「これから求められるリーダー像」に関する委員会を設置して研究するほか、次世代育成支援施策に関する実態調査と事例集の作成や「メンタルヘルス対策ガイドブック」の作成など、会員企業の取り組みに対する具体的な支援を目的とする事業活動を数多く盛り込んでいる。
また、17年度は愛知万博の開催に合わせて、「日本経団連 人事・労務管理者大会 愛知大会」、「経営者協会 青年部会全国大会」を本会主管で実施する。
以上の審議事項の承認に続いて、「『個』の時代のコミュニケーションと競争力強化」研究委員会報告の概要について、同委員会委員長をつとめられた暮石彰本会副会長(名古屋鉄道(株)副社長)から報告があった。
また、今回の総会では特別講演として、政策研究大学院大学松谷明彦教授から「人口減少経済の新しい公式」と題し、ご講演いただいた。講演では「人口減少経済において、企業経営で最も基本的で重要なことは、労働力の減少に合わせて、自らの企業の規模・設備などのスリム化を図っていくことである。こうしたなか、企業が国際競争力を維持し、安定的な経営を行っていくためには、技術開発力を向上させていくことが最も重要となってくる。このためには優秀な外国人を活用していくことをも含めて、企業は対応をしていかなければならない」と強調された。
総会・特別講演終了後は、会場を「名商グリル」に移し、立食パーティーによる会員交流会を開催し、正副会長と会員との意思疎通を図った。
今回推薦を承認された公職委員の紹介(敬称略・順不同)
■愛知地方労働審議会委員
三菱重工業 株式会社
名古屋航空宇宙システム製作所 総務部長 福井 博(新任)
■愛知県表彰審査委員会委員
大同特殊鋼株式会社 代表取締役会長 山 剛(新任)
■愛知県職業能力開発審議会委員
三菱電機 株式会社 名古屋製作所 総務部長 西村 賢治(新任)
平成17年度 事業計画の抜粋(主な重点活動項目と新たな取り組み)
人材の最適活用
企業の競争力強化のためには、新たな付加価値を生み出す有用な人材の確保が不可欠であり、また労働力人口減少の時代を迎え、女性、高齢者、外国人などの新たな活用を見出す必要がある。 特に高齢者に関しては、18年4月から改正高年齢者雇用安定法が施行されるため、雇用機会の確保と活用が企業の喫緊の課題となっている。また、従業員の安全衛生管理や健康管理も重要課題である。こうした課題への対応につき、今年度は新たに以下のような取り組みを実施していく。
○「これから求められるリーダー像」の研究(研究委員会による研究)
○「定年・再雇用制度の調査」の実施
○「外国人活用ガイドブック」(平成17年度版)の作成
○「メンタルヘルス対策ガイドブック」の作成
○「採用から退職までの法令、規則、手続きと実務ポイント集」の作成 など
事業活動の最適化
経営環境が大きく変化する中で、企業は高付加価値経営へのシフトをはじめ、合併・経営統合といった事業組織の再構築、海外進出など事業活動の最適化に向けた取り組みを加速している。また、産業に活力をもたらし、地域経済を発展させていくために、中小・ベンチャー企業の活性化と発展が求められている。こうした課題への対応につき、今年度は新たに以下のような取り組みを実施していく。
○「中小・ベンチャー経営者交流会」、「中国進出企業交流会」の充実化を図り、相互啓発と活発な情報交換の場を提供
○セミナー「中国進出企業の労務管理」の実施 など
事業の永続性確保
企業による不祥事や事故が相次ぎ、社会の一員としての企業のあり方が厳しく問われる中で、企業が社会からの信頼を獲得し、永続性を確保していくために、企業の社会的責任(CSR)に対する取り組みが注目されている。
また、少子・高齢化により将来にわたり、新たな労働力の不足が懸念される中で、次代の産業や社会を支える若者について、基礎学力、社会性や職業観の不足が問題となっている。こうした課題への対応につき、今年度は新たに以下のような取り組みを実施していく。
○ 「これから社会に出る若者の育成」の研究(連合愛知との労使共同研究)
○インターンシップの推進、あいち学生支援コンソーシアムへの支援 など
協会運営上特に配慮すべき事項
中小企業会員の満足度を高める
企業にとって人材の有効な活用に向けた取り組み課題は多いものの、自社単独では十分な対応が難しいという中小企業は少なくない。そこで、個別企業に対する具体的な支援を展開することを念頭に、今年度は新たに以下のような取り組みを実施していく。
○テーマ別研究会の拡充(テーマ数の増加など)
○ホームページ内容の充実を図ることによる情報のタイムリーな発信
○サービス未利用会員への職員訪問や弁護士による無料相談会の実施などにより、会員へのサービス拡充に取り組むなど
地域の雇用開発の促進(厚生労働省からの委託事業)
景気の回復を受けて失業率は改善傾向にあり、有効求人倍率は高水準に達している。しかし、若年者や高齢者の失業率は高水準で推移するなど、一部には依然として厳しい雇用環境が存在する。また、企業の採用意欲が高まる一方で、雇用のミスマッチや若年者の早期離職も問題となっている。今年度は以下のような取り組みを実施し、求人・求職のマッチング支援効率化を図る。
○求人企業の開拓、即戦力となる求職者の発掘とともに、求人・求職情報をデータベース化して定期的な情報提供を行う。
○精神障害者の雇用に取り組む事業主の対する支援事業の実施
○キャリア形成に関る事業やワークシェアリングの周知・啓発など労使共通のテーマに関する事業を展開 など

